日本データベース学会

dbjapanメーリングリストアーカイブ(2006年)

DE研チュートリアル「Web2.0時代のデータ工学」


 
     dbjapanの皆様

   京都大学の岩井原です.

  近年急速に展開しているWeb2.0について,データベース研究の視点から
解説いただくチュートリアルを企画しております.  
皆様のご参加をお待ちしております.

 ご希望の方はどうぞお早めにお申込みくださいますようお願い致します.

------------------------------------------------------
 電子情報通信学会
 データ工学研究専門委員会 (DE) 第二種研究会
 チュートリアル
      「Web2.0時代のデータ工学」

  http://www.db.soc.i.kyoto-u.ac.jp/detutorial/

電子情報通信学会データ工学研究専門委員会
専門委員長 佐藤 哲司  副委員長 岩井原 瑞穂, 川越 恭二
幹事 鎌原 淳三, 鬼塚 真
幹事補佐 佐々木 秀康

Webは急速な発展を続け,近年はWeb2.0として豊富なユーザ体験,過激な分散
化,ユーザ参加,ロングテイルといったキーワードで特徴付けられる新たなサー
ビスの展開を見せています.本チュートリアルでは,Web2.0の概要と展望,ブ
ログ検索やWebサービスの技術動向,ビジネスモデル,スケーラビリティ,セ
マンテッィクWebとの関連など,データ工学に密接した分野におけるWebの発展
動向について,それぞれの分野に精通した講師の方々から解説していただきま
す.多数の御参加をお待ちしております.


[日時] 11月2日(木) 10:00-17:20
[場所] 東京大学生産技術研究所 大会議室(An棟301,302)
     (東京都目黒区駒場)
    http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/map/images/KRCmap1_2006.jpg


[プログラム]
------------------------------------------------------
9:45   受付開始
10:00-10:10
       開会挨拶
   データ工学研究専門委員長  佐藤哲司 (NTT)
------------------------------------------------------
10:10-11:10
    内山匡 (NTTレゾナント株式会社)

    「gooのブログ検索テクノロジー」

 ブログによって配信される情報には、マスメディアでは取り上げられない情
報や最新の話題、また商品・サービスの評判等の"消費者の生の声"が多く含
まれており、マーケティング情報としての活用が期待されることなどから,
ブログ情報を検索対象にした検索サービスが多数提供されています.

 講演ではgooが提供するブログ検索サービスの特徴である「記事本文の抽出」
「リンク先のDB化とその応用」「相手先サーバに負荷をかけない収集」を技術
的な視点から紹介します.さらにキーワード入力による検索結果の表示形式と
して,通常の「日付順」「適合度順」に加えて「トピック別」「ブロガー別」
などの新たな視点で提示する付加価値機能のコアとなる「固有表現抽出技術」
「トピック分類ラベル抽出技術」「リンク分析アルゴリズム」についてあわせ
て紹介します.

------------------------------------------------------
11:10 - 11:20   休憩
------------------------------------------------------
11:20 - 12:20
    武田英明 (国立情報学研究所 情報学プリンシプル研究系/
                東京大学人工物工学研究センター)

 「Webの進化:Web2.0とセマンティックWeb」

昨今,Web 2.0に代表されるWebの進化がさかん議論されている.本講演で
Web 2.0とセマンティックWebという二つのコンセプトを対比させながら,Webの
変化の動向および今後の動向を考察する.Webは現在,かつてない大規模情報共
有を実現している.Web 2.0はその大規模性の実現およびそれがもたらす特性の
利用に焦点をおいている.一方,セマンティックWebは情報共有という面に注目
している.両者は相補的であり,今後のWebの発展には両者のもつ概念をうまく
統合していく必要がある.

------------------------------------------------------
12:20 - 13:30  昼休み
------------------------------------------------------
13:30 - 14:30
    バタラ・ケスマ (株式会社ミクシ)

  「mixiスケールアウトモデル」

現在Webにおける情報サービス、特にSNSに代表される人的ネットワーク
のコミュニケーションをサポートするシステムでは、あらゆる情報が動
的に検索・整形されています。
当然のことながら動的な情報提供には比較的に高い計算コストを要求し
ますが、それにもかかわらず情報は迅速に受取り・提供すること、その
情報は確実かつ低コストに保持することが求められます。
本セッションではコミュニケーションサービスで取り扱うデータの性質
や利用特性に応じたスケールアウトモデルを解説し、それらがどのよう
に効果をあげているかを述べます。

------------------------------------------------------
14:30 - 14:40  休憩
------------------------------------------------------
14:40 - 15:40
   亀津 敦 (株式会社野村総合研究所)
  「Web2.0の特質と進化のロードマップ」

 2005年からネットビジネスを席巻したWeb2.0というキーワードは、ネット上
の情報の流れとサービスのあり方を大きく変えつつある。ブログ・SNSなどの
CGM(Consumer Generated Media)の台頭やWeb APIによるサービスの共同利用、
検索技術の進化は新たな情報の流れを生み出し、ビジネスにもインパクトをも
たらした。しかし、その曖昧な定義がゆえに「一時的な流行ではないか?」と
いう見方も出ている。 
 そこで本セッションでは、まず最初に、Web2.0の登場から現在までのサービ
スと技術の時系列的な変化を読み解くことによって、Web2.0の特質とは何か、
重要な要素技術は何かを明確にすることを試みる。
 次に、これまでのWeb2.0的な進化によって生まれつつあるWeb上のデータの
増大が可能にする情報活用の将来について考察し、Web2.0の次なる展開を予測
する。

------------------------------------------------------
15:40 - 15:50  休憩
------------------------------------------------------
15:50 - 17:20
   Julian Brody  (Yahoo Japan! 広告本部)
   「情報の流通とマネタイズ」

Webツールの発展とデータ環境の整備に伴い、さまざまな情報にアクセスし活用
するための敷居が低くなってきたことが実感できるようになってきました。
しかし、流通する情報を加工し、価値を付加して再流通させてその対価を得る、
すなわちマネタイズをしていくためには基礎で差別化が必要です。
この講義では、流通する情報を活用し、限られたWebスペースを有効にマネタイ
ズするために着目しているポイントとして、下記を紹介し、データ工学に興味を
持つ方がそのさらなる有効活用に対して何かヒントを得ることを目指します。
・「平均操作」によって人間の脳の活動領域に入り込む「推薦ストラテジー」
・「ユーティリティー」の特徴を求めて広告や商品を推薦する「推薦ストラテジー」
・流動性の違いから「エントロピー」によって商品の適正価格を見積もる「評価
ビジネス」
・市場における「情報の流れ」をモデル化して「資産の価格過程」を導く「評価
ビジネス」
・膨大な情報の「位置情報とタグ」のインデックスデータの扱いが「ビジネスの
起点」

------------------------------------------------------
[参加資格・参加費]

参加資格に特に制限はございません.参加費は以下のとおりです.

   a) 学生 (1,000円)
   b) 電子情報通信学会員でデータ工学技術研究報告の年間予約購読者 (3,000円)
   c) 情報処理学会データベースシステム研究会登録会員 (3,000円)
   d) 電子情報通信学会員 (4,000円)
   e) 関連学会員(日本データベース学会, 電気学会,照明学会,映像情報メ
      ディア学会, 情報処理学会) (6,000円)
   f) 一般  (8,000円)

参加申込要領

参加申込は電子メールにて受け付けます.申込締切は10月16日(月)です.会場
に限りがありますので,お早めにお申し込み下さい.定員が埋まり次第申込を
締切らせていただくことがあります.申込者にはこちらから参加受付の可否を
含め返事をいたしますので,返事のメールをご確認ください.なお,事前申込
人数が定員に満たない場合は当日の申込みも受け付けます.

以下のフォームに御記入いただき,下記アドレスまで御送付下さい.

申込用アドレス: detutorial [at] db.soc.i.kyoto-u.ac.jp
======================================================================
        チュートリアル「Web2.0時代のデータ工学」申込書
       (detutorial [at] db.soc.i.kyoto-u.ac.jp にお送りください)

1. 御名前:
2. 御所属:
3. 連絡先
     e-mail:
     tel:
     fax:
4. 参加資格 (以下の a〜f から選択):
   a) 学生
   b) 電子情報通信学会員でデータ工学技術研究報告の年間予約購読者
   c) 情報処理学会データベースシステム研究会登録会員
   d) 電子情報通信学会員
   e) 関連学会員(日本データベース学会, 電気学会,照明学会,映像情報メ
      ディア学会, 情報処理学会)
   f) 一般

5. 領収書の要,不要 (以下のいずれかを選択):
   a) 要
   b) 不要
   ※ 書式・宛名の指定があればその旨御記入下さい

6. その他,御要望がありましたらお知らせください

======================================================================
● 照会先
  本チュートリアルに関するお問い合わせは下記までお願いします.

岩井原 瑞穂   iwaihara [at] i.kyoto-u.ac.jp
京都大学 大学院情報学研究科 社会情報学専攻
〒606-8501 京都市左京区吉田本町
TEL: 075-753-9138   FAX: 075-753-4970




==================================================
岩井原 瑞穂 (IWAIHARA Mizuho) iwaihara [at] i.kyoto-u.ac.jp
京都大学 大学院情報学研究科 社会情報学専攻
〒606-8501 京都市左京区吉田本町
TEL: 075-753-9138 FAX: 075-753-4970