日本データベース学会

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12/15(木) VLDB2011国際会議報告とWeb検索を支える大規模分散システムの動向 -- SIGMOD日本支部大会参加募集

  • To: dbjapan [at] dbsj.org
  • Subject: 12/15(木) VLDB2011国際会議報告とWeb検索を支える大規模分散システムの動向 -- SIGMOD日本支部大会参加募集
  • From: Masashi Toyoda <toyoda [at] tkl.iis.u-tokyo.ac.jp>
  • Date: Thu, 17 Nov 2011 03:16:33 +0900

日本データベース学会の皆様
ACM SIGMOD日本支部副支部長の豊田です。

12月15日(木)に第49回支部大会を東大生産研(駒場)にて開催いたしますので、
支部長の川越先生に代わりまして案内をお送りいたします。是非ご参加ください。

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ACM SIGMOD 日本支部では、データベースに関するトップレベルの国際会議に
新進気鋭の若手の研究者を派遣し、その内容を先端的なトピックス講演と一緒
に支部大会でご報告頂く企画を続け、平成20年度からは「先端的データベース
と Web 技術動向講演会」として開催してきました。

第 12 回となる今回の「先端的データベースと Web 技術動向講演会」では、
本年8月29日から9月3日にアメリカのシアトルで開催されたVLDB2011の報告
と、Web検索を支える大規模分散システムの運用に関する話題のご講演
を頂く予定で、12月15日(木)に東京大学生産技術研究所で開催します。

トップ3カンファレンスの一つであるVLDB2011に関しては、早稲田大学の
上田高徳様に、実際に VLDB2011 にご参加頂き、参加されて始めて得られる
キーノートやBest Paper等の目玉情報を含めてご報告頂きます。
また、Webコンテンツ検索システム運用のために1000台以上のサーバから構成
される大規模システムを運用されているNTTレゾナントの竹野浩様から大規模
分散システムの安定運用に関わるハードウェア障害、人的ミス等の現実問題と
対応に関するご講演頂く予定です。大規模分散システムの生々しい状況を
ご紹介いただけることでしょう。お聞きのがしなく。
是非多数のご参加をお待ちしております。

また、今回のSIGMOD-Jでは、最先端研究開発プログラム主催の招待講演会が
本大会に続けて開催されます。参加無料ですので併せて御聴講下さい。

参加申込み等に関しましては、以下をご参照下さい。

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          第12回 先端的データベースと Web技術動向講演会
               (ACM SIGMOD 日本支部第49回支部大会)
    「VLDB2011国際会議報告とWeb検索を支える大規模分散システムの動向」
            http://www.sigmodj.org/regist/conference_informations/1


日時:2011年12月15日(木) 9:55〜15:50

会場:東京大学生産技術研究所 An棟4階大会議室
   (東京都目黒区駒場4-6-1)
   
http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/access/access.html
http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/access/campusmap.html

主催: ACM SIGMOD 日本支部 (http://www.sigmodj.org/)
         (支部長:川越恭二 (立命館大学))
    日本データベース学会 (http://www.dbsj.org/)
          (会長:増永良文 (青山学院大学))

協力:電子情報通信学会データ工学研究会 (http://www.ieice.org/iss/de/jpn/)
          (委員長:中野美由紀 (東大))

本講演会企画編集担当:
      ACM SIGMOD日本支部 副支部長
      豊田 正史(東京大学生産技術研究所)

参加申込: Webにてお申し込み下さい。
      http://www.sigmodj.org/regist/users
      から登録のリンクをたどってお申し込みください。

      参加登録には確認のメールをお返しします。
      確認メールが来ない場合には、
      helpdesk [at] sigmodj.org までお問合せください。

* 参加申込み締め切り:12月8日
   会場の収容人数に限りがございますので、収容人数を越えましたら
     そこで申込みは締め切らせて頂きますので、ご了承下さい。

* 参加費:
      5,000円 日本データベース学会 正会員(フルアクセス権無)
      3,000円 日本データベース学会 正会員(フルアクセス権有)
      1,000円 日本データベース学会 学生会員
  ・当日受付にてお支払い下さい.支部長名の領収書を発行致します。
     その時に講演資料集をお渡しいたします。
  ・日本データベース学会のフルアクセス権については、
      http://www.dbsj.org/Japanese/entry/kaihi-kitei-20020521.pdf
      をご参照下さい。
  ・日本データベース学会維持会員は3名まで無料枠があります。
  ・日本データベース学会とACM SIGMOD日本支部の一体運営により,
     ACM SIGMOD日本支部会員の皆様は同時に日本データベース学会会員
     となっています.

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     第12回 先端的データベースと Web 技術動向講演会
           (ACM SIGMOD 日本支部第49回支部大会)
    「VLDB2011国際会議報告とWeb検索を支える大規模分散システムの動向」
     日時:2011年12月15日(木) 9:55〜15:50

プログラム

9:30         受付開始

9:55-10:00   開会挨拶

10:00-11:30 「VLDB 2011 国際会議報告 Part 1 〜会議の概要と目玉講演〜」 
             上田高徳(早大)

             8月29日から9月3日にシアトルで開催された、データ工学系のトップ
             カンファレンスであるVLDB 2011について報告する。本報告のPart 1
             では、VLDB 2011の投稿数や採択率といった統計データについて紹介
             すると共に、キーノートや10 Year Best PaperおよびBest Paperに
             関する目玉講演について紹介する。
               キーノートは2件あり、O'Reilly Mediaの創立者でCEOでもある
             Tim O'Reilly氏と、MicrosoftのDavid Campbell氏が講演した。
             O'Reilly氏は、計算機やネットワーク技術の発展で実現しつつある
             “Global Brain”、いわば全地球頭脳に対する心構えを述べた。
             もう一方のCampbell氏はSQL Serverの開発に深く関わってきた人物で
             あり、キーノートではビッグデータの格納や処理方法のパターンにつ
             いて提案した。
              10 Year Best Paper Awardはこの10年で大きな影響を与えた論文に
             贈られる賞であり、VLDB 2001の“Generic Schema Matching with Cupid”
             が与えた影響が評価され、Philip A. Bernstein氏、Jayant Madhavan氏、
             Erhard Rahm氏ら3名が受賞した。また、今年の論文から選ばれるBest 
             Paperには、ウォータールー大学のUmar Farooq Minhas氏らによる論文が
             選ばれた。Minhas氏らはDBMSの高可用性を仮想マシンレベルで実現する
             ことを提案している。Xenにおいて高可用性を実現するRemusをDBMS向け
             に改良し、3%の性能オーバーヘッドで3秒以下の障害復旧時間を実現した。
             Best Paperに関しては論文の内容を詳しく説明する。

11:30-13:00 昼休み

13:00-14:30 「VLDB 2011 国際会議報告 Part 2 〜いま、そしてこれからの研究課題〜」 
             上田高徳(早大)

            本報告のPart 2では、2つ行われたパネルのうちの1つと、新しく登場し
             たセッションであるChallenges and Visionの発表を紹介する。時間に
             応じて、今年発表されたそのほかの論文をピックアップして紹介すると
             共に、ワークショップの内容についても触れる。
              Ed Lazowska氏がモデレータを務めたパネルでは、パネラーだけでなく
             参加者を巻き込んでの活発な議論が行われ、過去10年の研究課題を見据
             えつつ、近い将来の研究課題についての議論もなされた。また、
             Challenges and Visionは発展途上の研究課題を広く募集したセッション
             であり、様々なトピックで10件の発表があった。
              そこで本報告のPart 2では、将来の研究課題に関する議論をふまえつつ、
             今年発表された論文やChallenges and Visionで発表された研究課題につ
             いて概観する。これにより、VLDBをはじめとするトップレベルの国際会議
             での発表を目指すなら検討に値する研究課題について、何らかの示唆を
             与えることができればと考えている。

14:30-14:50  休憩

14:50-15:40 「Web検索を支える大規模分散システムの安定運用とその課題」
             竹野浩(NTTレゾナント)

             NTTレゾナントは商用の携帯コンテンツ検索システムの開発と運用を行っ
             ている。これは、開発/試験環境を含めて1000台以上のサーバから構成
             され、精度の高い全文検索を毎秒1000回以上実施する事が可能である。
             このシステムでは、良好な検索結果を維持するため、全文検索処理以外
             に、Webページの収集/自然言語処理/検索インデックスの生成/検索
             エンジンへの配布といったジョブが常に複数種類非同期で動作している。
             この様なシステムの運用に関わるハードウェア障害、人的ミス等の現実
             の問題を紹介し、大規模分散システムの安定運用に関して論じる。

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(参考)最先端研究開発支援プログラム(FIRST)主催 招待講演会


16:00-16:40  「From Real-World Co-occurrences to Social Connections」
              Professor Cyrus Shahabi (University of Southern California, USA)

              In this talk, I first introduce the vision, research and 
              projects of the Integrated Media Systems Center (IMSC), a 
              graduated NSF Engineering Research Center at USC in the area of
              multimedia.  The current research focus of IMSC is on a new 
              geo-socio-temporal computing paradigm, termed Geo-Immersion.  
              Geo-Immersion enables humans to capture, model and integrate 
              real-world data into a geo-realistic virtual replica of the world 
              for immersive data access, querying and analysis. It encompasses
              research in many interesting topics such as multimedia, 
              participatory-sensing, privacy, trust, web, geospatial and 
              temporal data management, etc. But more importantly, it brings up
              new fundamental research challenges in computer and social 
              sciences to study the fusion of human behaviors in the real and 
              virtual worlds.  
                   Thus, for the rest of the talk, we will take a closer look
              at one of these challenges by focusing on how people's behavior
              in the real world can be used to infer their social connections in
              the virtual world.  Towards this end, I introduce a new geo-social 
              model that derives social activities from the history of people's 
              movements in the real world, i.e., who has been where and when.
              In particular, from spatiotemporal histories, we infer real-world 
              co-occurrences - being there at the same time - and then use
              co-occurrences to quantify social distances between any two persons. 
              We show that straightforward approaches either do not scale or may 
              overestimate the strength of social connections by giving too much
              weight to coincidences. 


16:40-17:20  「Building ICT-based Systems to Improve Agriculture Productivity:
              eSagu and eAgromet」
              Professor P. K. Reddy (IIIT, Hyderabad, India)

              We are making research efforts to build two ICT-based agriculture
              information dissemination systems, eSagu and eAgromet, to help
              farmers in enhancing agricultural productivity.  Over last seven 
              years,  we are investigating the building of  eSagu system, an
              ICT-based personalized agricultural advisory system,   to provide 
              personalized  (farm-specific) agro-expert advice to the farmer’s
              door-step  in a timely  manner. In this system, the agricultural 
              experts generate the advice by using  the latest information about
              the crop situation received  in the form of both photographs  and
              text.    Using eSagu system, agricultural  expert advice has been 
              delivered to   about 6000 farms in 100 villages covering 15 major
              crops  in Andhra Pradesh, India.  It  has been found that  the 
              expert advices  have helped the farmers to achieve significant
              savings in  the capital investment and  improvement in the yield.
              In this year, we have started researching the building of   an
              eAgromet system,  an ICT-based agro-mateorological advisory system,
              to ease the preparation and dissemination  of  weather-prediction
              based agromet  advice bulletins.   In this talk,  with talk  about
              the conception, work carried out and future plans related to both
              eSagu and eAgromet systems. 

17:20-17:30  閉会

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