日本データベース学会

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[dbjapan] DBSJ Newsletter Vol. 11, No. 1: DEIMフォーラム2018, データ解析コンペティションDB部会, AAAI 2018, ACM IUI 2018

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  • Subject: [dbjapan] DBSJ Newsletter Vol. 11, No. 1: DEIMフォーラム2018, データ解析コンペティションDB部会, AAAI 2018, ACM IUI 2018
  • From: Hisashi Miyamori <miya [at] cse.kyoto-su.ac.jp>
  • Date: Sun, 1 Apr 2018 15:15:57 +0900

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┃ 日本データベース学会 Newsletter
┃ 2018年4月号 ( Vol. 11, No. 1 )
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本号では,DE系・DBS系の国内最大級の会議であるDEIM Forum 2018開催報告,毎
年恒例となりました昨年度のデータ解析コンペティションDB部会の開催報告をは
じめ,国際会議参加報告として,人工知能分野のトップカンファレンスである
AAAI参加報告,国際会議開催報告として,3月に東京で開催された知的インタ
フェースに関する国際会議ACM IUI 2018開催概要をご寄稿いただきました.

本号ならびにDBSJ Newsletterに対するご意見あるいは次号以降に期待する内容
についてのご意見がございましたら news-com [at] dbsj.org までお寄せください.

                                日本データベース学会 電子広報編集委員会
                                              (担当編集幹事 宮森 恒)

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目次
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1.DEIM フォーラム 2018 開催報告
  江口浩二 (神戸大学)

2.データ解析コンペティションDB部会報告
  井上潮 (東京電機大学)

3.AAAI 2018 参加報告
  小山聡 (北海道大学)

4.ACM IUI 2018 開催概要
  土方嘉徳 (関西学院大学)

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■1■ DEIM フォーラム 2018 開催報告
                                                     江口浩二(神戸大学)

第10回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM Forum 2018)
第16回日本データベース学会年次大会

主催:電子情報通信学会データ工学研究専門委員会
   日本データベース学会
   情報処理学会データベースシステム研究会

日程:2018年3月4日(日)〜3月6日(火)
会場:清風荘(福井県あわら市温泉3丁目803)

◎DEIMフォーラム2018開催概要

データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIMフォーラム)は、デー
タ工学と情報マネジメントに関する国内最大の研究集会です。本フォーラムでは
若手研究者の育成およびデータべース研究コミュニティの拡大を主眼としていま
す。今回の研究発表は362件(前回から4件減)、参加者は574名と、ほぼ前回並
みの水準となり、数多くの皆さまにご参加いただきました。DEIMフォーラムにご
参加いただいた皆さま、運営にご協力いただいた皆さまには心より御礼を申し上
げます。

◎今回の取り組み

今回の新たな取り組みとしては、開催場所の新規開拓、ベビーシッター派遣利用
手引きの整備、レディースフロア等の設置、ハラスメント講習の実施、産学連携
セッションの新設を行いました。また、企画セッションの設置、Slackによるオ
ンライン議論サービスの継続提供を行いました。

開催場所については、新規開拓への要望が強かったため、福井県芦原温泉の清風
荘を選定しました。前回に引き続き、旅館を借り切って開催することにより、会
期中周囲に気兼ねなく議論や交流を深めていただくことができました。料理と温
泉施設にはとりわけ好評をいただきました。

ベビーシッターサービスについては、前々回より、求めがあれば対応できるよう
準備されていましたが、利用実績はありませんでした。今回は新たに配置した
チャイルドケア委員が中心となってベビーシッター派遣利用の手引きを作成する
とともに、補助要件や補助額算定基準を明確にし、会議参加登録時に利用申請が
できるよう整備しました。結果として、会期中に会場内の一室にて3名の乳幼児
に対して2名のベビーシッターがケアを行いました。また、ハラスメント委員の
中野先生によるハラスメント講習を実施し、参加者がハラスメント問題について
理解を深める機会を提供しました。宿泊施設ではレディースフロアおよびメンズ
フロアを設置することで、女性そして男性が過ごしやすい環境づくりを整備しま
した。

新たな試みとして、テーマ横断的に産学連携に該当する論文を抽出して産学連携
セッションを組織しました。また、前回に引き続き、DBSJからの企画として
「OSS コミュニティ活動によって得られるもの」と題して、OSSに関する企画
セッションを設置しました。

前々回よりSlackというチャットシステムを用いた会議中のオンライン議論を継
続して行っています。発表者と質問者がSlackを利用して議論するという活用事
例も見られました。

◎プログラムハイライト

今回の目玉として、国際的に著名な3名の研究者から招待講演をいただきました。
Rakesh Agrawal氏(Data Insights Laboratories)からは「Big Data or Big
Garbage? A Tale of a Quest for Insights from Social Data」と題して、ソー
シャルデータに基づく大規模・実時間ビジネスインテリジェンスシステムについ
て、実例を交えつつご講演いただきました。
Lei Chen教授(Hong Kong University of Science and Technology)からは
「Human-Powered Machine Learning」と題して、機械学習における課題点を指摘
し、学習過程に人間が介在することの必要性とそのための技術課題についてご講
演いただきました。
また、Wen-Syan Li氏(SAP SE)からは「Digital Transformation toward
Business Networked Enterprise」と題して、IoT(Internet of Things)による
計算環境の上に成り立つデジタルビジネスの技術課題と動向についてご講演いた
だきました。

日本データベース学会表彰式では、各種表彰が執り行われました。日本データ
ベース学会功労賞記念講演では、安達淳教授(国立情報学研究所)から、「ソー
シャル・サイバーフィジカルシステム」と題して、実世界の事象を情報空間に集
約し、その分析結果から実世界に対してフィードバックを行うサイバーフィジカ
ルシステム、特に社会システムの効率化をめざしたIT統合基盤技術の研究と実証
研究についてご講演をいただきました。

研究発表は全部で362件(一般345件、Ph.Dセッション17件)の発表が行われまし
た。内、インタラクティブ発表として246件のポスター・デモ発表が行われまし
た。各発表には、座長1名とコメンテータ2名が付き、活発な議論が行われました。

また、インタラクティブセッションにおいては、DEIMフォーラム10周年記念をお
祝いしました。学生プレゼンテーション賞を表彰するとともに、一部の学生プレ
ゼンテーション賞受賞者に対しては、招待講演者のRakesh Agrawal氏の意向を受
け、ラケシュ・アグラワル賞として副賞が贈呈されるというサプライズもあり、
大変な盛り上がりを見せました。

夜は、恒例のBoFセッションが開催されました。国際会議VLDBが2020年に東京で
開催されることを受けて本研究コミュニティの研究力・技術力を強化することを
目指す「VLDB突破会BoF」、DBSJからの企画として「DBSJアカデミック支援プロ
グラム紹介」、川越先生・喜連川先生・清木先生・田中先生・横田先生・吉川先
生(以上五十音順)らによる「あら還リターンズ」、さらに企業研究者による
「ここでしか聞けない?!研究員のワークとライフ」の4つのBoFセッションが開
催され、内容の濃い議論が展開されました。

◎DEIMフォーラム運営の裏話

DEIMフォーラムは、多くの運営組織メンバに協力をいただいて、過去の経験を生
かして組織的かつ効率的に運営がなされています。それでも、発表件数と参加者
数が大規模化するにつれて、発表論文のセッション割り当てやコメンテータ割り
当ての負担が非常に大きくなってきています。発表論文のセッション割り当てに
関しては、前回、前々回に引き続き筑波大の森嶋先生が研究されているクラウド
ソーシングの技術を利用することで、初期のセッション構成案を自動作成しまし
た。前回までの経験をもとに様々な改良がなされており、前回と比べてさらに作
業量削減ができたとの報告がありました。このように研究した技術を我々の手で
利用するということを今後も続けられればと思います。

また、今回は会場下見が大雪で延期になったり、会期の一月前に現地で記録的な
大雪になったりと、関係者の心配が募りましたが、幸いにも杞憂に終わり、実行
委員会とプログラム委員会のメンバ、コメンテータ、学生スタッフ、その他の皆
さまのご協力を得て、無事開催することができました。ご尽力いただいた皆さま
に心から感謝申し上げます。

◎おわりに

発表された方は、DEIMフォーラムの次のステップとして、フォーラムに投稿した
論文を完成させて国際会議あるいは論文誌に投稿することで、研究者として成長
を目指して欲しいと思います。その受け皿の一つとして、信学会では「データ工
学と情報マネジメント特集」の和文誌と英文誌を企画していますので、ぜひ投稿
をご検討いただければ幸いです。参加される皆さまによるDEIMフォーラムのご支
援とご協力の程、今後とも宜しくお願いします。

(江口浩二 神戸大学大学院システム情報学研究科 准教授)

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■2■ データ解析コンペティションDB部会報告
                                                  井上潮 (東京電機大学)

データ解析コンペティションは、「共通の実データを元に、参加者が分析を競う」
ことを目的として、平成6年度から毎年開催されています。平成25年度からは
ACM-SIGMOD日本支部と日本データベース学会ビジネスインテリジェンス研究グ
ループの共同体制で、データベース分野独自の予選会(DB部会)を開設しています。

今年度のDB部会の委員構成は、次の通りです。

主査:井上潮(東京電機大学)、関根純(専修大学)
委員:宇田川佳久(東京工芸大学)、大塚真吾(神奈川工科大学)、鬼塚真(大
   阪大学)、北山大輔(工学院大学)、波多野賢治(同志社大学)、増田英
   孝(東京電機大学)(五十音順)

平成29年度は7月31日から3月31日までの期間で、ヘアサロンチェーンの実データ
(2年間のID付POSデータ、データ提供元企業名は非公開)の提供を受け、約100
チーム、延べ約500名が参加しました。

DB部会の参加は6チームで、1月上旬に中間報告会(ウェブ上)、2月26日に最終
報告会を開催し、DB部会主査・委員による厳正な審査の結果、最優秀賞は「働き
方改革時代におけるヘアサロンの継続発展経営」を発表したアルデンテチーム
(NTT+NTT-AT)、優秀賞は「スタイリストへの指名継続性と時系列的変化に着
目した顧客ロイヤルティの評価・分析」を発表したBlack Kidsチーム(大東文化
大学+岩手県立大学)が受賞しました。最優秀賞のアルデンテチームは、3月9日
に開催されたコンペティション全体の成果報告会(各部会代表の12チームが出
場)で健闘しましたが、惜しくも入賞には至りませんでした。

今回は各チームの解析技術の向上に加えて、特に上位2チームの解析結果がビジ
ネスに有効な提案につなげることができた点が大きな成果だったと言えます。し
かし、DB部会への参加チームが少なく、コンペティション全体における存在感が
まだ十分ではありません。このコンペティションは、オープンなデータではな
く、企業が実際の業務で使用している生に近いデータを利用できることが大きな
特徴になっています。平成30年度も7月から新たなデータの提供を受けてスター
トする予定ですので、実践的なデータ解析に興味をお持ちの多数の方々にご参加
いただきたく、よろしくお願い致します。

参考URLは、以下の通りです。
経営科学系研究部会連合協議会: http://jasmac-j.jimdo.com/
データ解析コンペティションDB部会: http://www.sigmodj.org/dbcomp/

(井上潮 東京電機大学工学部情報通信工学科 教授)

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■3■ AAAI 2018 参加報告
                                                    小山聡 (北海道大学)

AAAI Conference on Artificial Intelligenceは毎年冬に開催される国際会議
で、夏に開催されるIJCAIと並んで人工知能分野全体をカバーするトップカン
ファレンスです。32回目となるAAAI 2018は2月2日から7日にかけてアメリカの
ニューオリンズで開催されました。AAAIはメインカンファレンス、併設国際会
議・ワークショップ、チュートリアルなどからなる大規模な国際会議で、AIブー
ムの影響もあってか近年論文投稿数、参加者数ともに増加しています。今年の参
加者数は2,296人(昨年比36%増)、論文投稿数は3,808件(昨年比47%増)で、そ
のうち938件が採択されて採択率は25%でした。

最も投稿数・採択数が多かったのは機械学習手法に関する論文(1,184件中261件
採択)で、その次が視覚(Vision)に関する論文(435件中128件採択)でした。
とくに深層学習の成功もあり、視覚に関する論文は昨年比で投稿数が257%、採択
数が285%と大幅な増加となっていました。それ以外のトピックでも機械学習、と
くに深層学習と絡めた研究が多く、まさに深層学習全盛といった観がありました
が、いくつか今後の人工知能研究の方向性を示すトピックも見られました。とく
に今年のAAAIはEmerging TopicとしてHuman-AI Collaborationを挙げ、通常の投
稿・査読プロセスを経て採択された論文の中から、このトピックに関連するもの
を集め、招待講演と併せて特別セッションを構成していました。内容としては、
筆者の学生も発表したクラウドソーシングなどのHuman-in-the-loopな枠組みで
の機械学習の研究や、人工知能の公平性(fairness)や解釈可能性
(interpretability)に関する研究が目立ちました。AAAI会長Subbarao
Kambhampatiによる基調講演もChallenges of Human-Aware AI Systemsに関して
のもので、とくにAAAIとしても人間とAIとの関わりを重視していることが伺えま
した。

AAAIは人工知能に関する国際会議ですが、幅広い分野を扱っていますので、日本
データベース学会の会員のみなさまの研究でも投稿可能なものは多くあると思い
ます。招待講演やチュートリアルも大変充実していますので、幅広い分野の研究
動向を把握することにも適しています。来年はハワイにて開催予定で、初めて
AAAIが北米大陸から離れますが、これはアジアとくに中国からの参加者の増加も
考慮してとのことだそうです。日本からのアクセスも良い場所なので、積極的に
投稿・参加を検討されると良いと思います。

(小山聡 北海道大学大学院情報科学研究科 准教授)

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■4■ ACM IUI 2018開催概要
                                                土方嘉徳 (関西学院大学)

2018年3月7-11日の日程で,知的ユーザインタフェースに関する国際会議The
23rd International Conference on Intelligent User Interfaces (ACM
IUI-2018)が東京で開催されました.IUIは,ACM SIGCHIとSIGAIが50%ずつの割合
でスポンサーとなっている国際会議です.発表される研究発表には,AIの技術を
用いたものが多いですが,ユーザインタフェースとの関連が求められるため,や
やヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)の色合いの濃い会議と
なっています.多くの研究者の間では,SIGCHIが開催する国際会議であるCHIや
UIST,CSCWに並ぶ,HCI系の国際会議と認識している者も多いです.

IUIは,例年150-200人程度の方が参加する国際会議でした.そのため,非常に
アットホームで,一度参加すれば知的ユーザインタフェースのトップリサーチャ
と,概ね顔見知りになれるという利点がありました.2016年までは,シングル
セッションで,すべての参加者が同じ講演を聞いていたので,コーヒーブレイク
やバンケットにおいて,話題に事欠かないことが利点でした.これまでは,田舎
(リゾート地)での開催が多かったので,だいたいの参加者は会期中はフル参加
します.これも,顔見知りになることができる最大の理由です.しかし,2017,
2018年と,論文の投稿数も参加者数も激増しており,ちょっとこのアットホーム
さが失われてきつつあるのが,残念なところです.

私は,CSIROのShlomo Berkovsky博士と,東京大学の暦本純一先生といっしょ
に,IUI-2018のGeneral chairを務めさせていただきました.大変ありがたいこ
とに,IUI-2018,これまでのIUI史上最大の371名(暫定値)の方にご参加いただ
きました.これまでのIUIの参加者数の平均は200名弱でしたので,例年よりもほ
ぼ倍の参加者がありました.論文投稿数も,口頭発表が297件,ポスター・デモ
発表が127件と,こちらも過去最大でした.

当初200名弱の参加者を見込んでおりましたので,発表会場,レセプション会
場,バンケット会場など,そのすべての計画を見直さざるを得なくなりました.
ただ,急には発表会場を変えることはできませんので,また防災上からも危険が
伴ってきますので,やむを得ずearly registrationの時点で,申し込み受付を終
了することにしました.これが多くの混乱を引き起こしてしまったのは言うまで
もありません(参加者の皆様,委員の皆様には,大変なご迷惑をおかけしまし
た).ただ,事前登録をされた方には,参加証は一種のプレミア感を伴うことに
なりましたので,皆さんまじめに聴講されていたように思います.

参加者数の激増には,いくつかの理由があったかと思います.一つ目は,IUIを
日本で開催することは初めてで,またアジアでの開催も2010年の香港以来,まだ
2回目にすぎません.二つ目は,最近のAIブームにより,AI研究をしている人が
ユーザインタフェースへの応用を試みたのかもしれません.三点目は,HCI研究
に関する国内最大規模のシンポジウムである,情報処理学会インタラクション
2018と共同開催したことです.3月7日がインタラクション2018とIUI-2018とのコ
ラボレーションデーで,共同でのインタラクティブセッションとキーノートを行
いました.この日は,インタラクション側の参加者とIUI側の参加者があわせて
1000名ほど参加したとみられ,これまでになく大規模な会議となりました.これ
らの要素が重なり合って,過去最大のIUIになったのだと思います.

論文の査読においては,297本の投稿論文(口頭発表論文)のうち,43本がロン
グペーパーで,25本がショートペーパーで採択されました.ポスター・デモ発表
は,127本の投稿論文のうち,33本がポスターペーパーで,30本がデモペーパー
で採択されました.

キーノートは3件で,スタンフォード大学のJames A. Landay教授による"From On
Body to Out of Body User Experience",産業技術総合研究所の後藤真孝博士に
よる"Intelligent Music Interfaces",メリーランド大学のJennifer Golbeck教
授による"Surveillance or Support: When Personalization Turns Creepy"でし
た.Landay教授の講演内容は,実世界指向インタフェースに関するもので,情報
処理学会インタラクションの参加者を意識して,企画いたしました.後藤博士の
講演は,日本の知的ユーザインタフェースに関するトップリサーチャの講演を海
外の人に聞いてもらいたく,企画しました.最後のGolbeck教授は,近年知的
ユーザインタフェースの分野では無視できない社会科学に関する知見を紹介して
もらうために企画しました.ハードウェアからソフトウェア,そして人文社会科
学の内容まで網羅して,バランスの良いキーノートになったと思います.

また,今年の最大のハイライトは,ポスター・デモ発表にあったと思います.
IUIのポスター発表は,インタラクションとの合同インタラクティブセッション
中に行いました.IUIの参加者はインタラクション2018のデモも見ることがで
き,日本の高度な実装技術を目の当たりにしたものと思います.また,IUIのデ
モセッションは,IUIの最終日に行いましたが,これまでのIUIのデモセッション
には見られない,大がかりなデモが多く見られ,日本でUI系の国際会議を行う重
要性が認識させられたのではないかと思います.

ソーシャルイベントも,これまでにない斬新なもので,洋菓子だけでなく和菓子
が並ぶコーヒーブレイクや,居酒屋でのレセプション,バンケット中の相撲のパ
フォーマンス,企業ブースで提供された熱々のどら焼きとタイ焼きなど,日本ら
しいものが目白押しでした.海外の参加者は,きっと満足されて帰られたと思い
ます.

次回のIUIは,2019年3月にロスアンゼルスで行われます.来年もきっと盛況な国
際会議になると思います.皆様も,ぜひ論文を投稿してください.

(土方嘉徳 関西学院大学大学院商学研究科 准教授)

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