日本データベース学会

dbjapanメーリングリストアーカイブ(2019年)

[dbjapan] [参加募集] 第110回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)


日本データベース学会の皆様:

(重複して受け取られた方は御容赦下さい.)

北海道大学の大久保と申します.

人工知能学会 第110回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)の
参加募集の御案内をさせて頂きます.
9月24(火)・25日(水) に,さっぽろテレビ塔前の
カナモトホール(札幌市民ホール)にて開催を予定しております.
皆様奮っての御参加をお待ちしております.

なお,今回の研究会に引き続き,9月25日(水)は同会場において,
情報処理学会 数理モデル化と問題解決研究会(MPS-125)も
開催される予定です.

どうぞよろしくお願い致します.

北海道大学大学院情報科学研究院
大久保 好章
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人工知能学会 第110回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)
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主査: 瀧川 一学
幹事: 井 智弘,大久保 好章,杉山 麿人,戸田 貴久,西野 正彬
担当幹事: 大久保 好章

【開催日】
2019年9月24日(火)・25日(水)

※ 25日(水)の研究会終了後,同会場にて
[第125回数理モデル化と問題解決研究会(MPS-125)]
http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/event/mps125.html
が引き続き開催されます.

【会場】
カナモトホール(札幌市民ホール)・第 2 会議室
〒060-0001 札幌市中央区北1条西1丁目
https://www.sapporo-shiminhall.org

【テーマ】 特集「知識に関する処理の最新動向」および一般

【開催趣旨】
一時期の熱狂(?)はいく分落ち着いた感はあるものの,深層学習をはじめとす
る機械学習技術の急速な進化は今もなお続き,それらに基づく人工知能システ
ムが日々誕生しています.こうした技術は,時には人間をも凌ぐ様々な能力を
機械に与えながら,人間との関わりをより一層深めているところですが,同時
に,機械による判断やその根拠を問う『ブラックボックス問題』や『説明可能
性』に関する議論の必要性が指摘されています.これらは,古くから人工知能
研究で扱われてきた,言葉や概念の意味・理解を含む知識表現や推論・探索機
構とも深く関係するものであり,こうした『知識に関する処理』の重要性が改
めて浮き彫りになったとも言えるでしょう. 
 そこで今回は,当研究会の主要テーマのひとつである『知識に関する処理』
に焦点を当て,その最新技術や動向,および,種々問題提起を含めて幅広く発 
表を募集します.
 もちろん,これらに限らず,人工知能の基本問題に関する理論・技術の研究
発表や話題提供も歓迎します. 


【招待講演 / 特別講演】

[招待講演 1] 吉岡 真治 (北海道大学)

タイトル:知識工学者のための Wikipedia カテゴリの分析とその活用

概要:
Wikipediaは多くの編集者により編纂されている世界最大のインターネット百
科事典である.また,Wikipediaカテゴリは,Wikipediaの各々の項目を分類す
るための目的で導入された分類であり,カテゴリに親子関係を用いることで,
Wikipediaの百科事典としての骨組みを示すものとして利用されている.この
Wikipediaカテゴリの階層関係は,知識工学者にとっても有益な情報が含まれ
ており,これまでに,日本語Wikipediaオントロジーの研究や,ページ間(ペー
ジ名に対応する言葉)の類似度にこの階層構造を利用する研究などが行われて
きている.しかし,Wikipediaカテゴリの親子関係の間には,様々なタイプの
関係が存在しているため,Wikipediaカテゴリ構造全体を理解し,それを最大
限に活用するということがなされていなかった. 
 我々は,この問題に対し,日本語WikipediaのWikipediaカテゴリを対象に,
カテゴリのタイプとその関係についての分析を行うと共に,Wikipediaカテゴ
リに含まれる様々なタイプの関係性を知識工学的観点から整理したWikipedia
カテゴリオントロジーを提案している.本講演では,Wikipedia カテゴリの分
析結果を報告すると共に,Linked Open Dataとして公開中の Wikipediaカテゴ
リオントロジーとその活用方法についても報告する.


[招待講演 2] 工藤 康生 (室蘭工業大学)

タイトル:ラフ集合によるデータ分析と推論

概要:
ラフ集合は概念の集合論的近似に関する数理的基礎の側面と,表形式データの
分析手法に関する数理的基礎の側面を併せ持つ.本講演では,ラフ集合を用い
たデータ分析と推論について,主に講演者らの取り組みに基づいて紹介する. 


[特別講演] 瀧川 一学 (理化学研究所/北海道大学)

タイトル:人工知能の基本問題:これまでとこれから

概要:
人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)は,その前身である人工知能基礎論研究会
(SIG-FAI)から続く,人工知能学会において最も歴史の長い研究会の一つであ
る.昨今の人工知能ブームの中,人工知能学会誌で企画された「研究会紹介」
の特集記事執筆の打診を受け,「人工知能基本問題研究会とは何なのか?」そ
して「そもそも人工知能基本問題とは?」という自問を,学会誌創刊号からの
文献サーベイを通して解釈し,それをまとめた記事が先頃出版された.本講演
では,執筆の一連の経緯と雑感を振り返り,研究会や関連研究トピックの紹介・
話題提供の機会としたい. 


【参加費】
当研究会の聴講は無料です.
研究会資料は発表の有無に関わらず 1,500円(学生会員無料)です.

研究会は資料の売上で運営しているため,可能な限り,1 グループ
1 冊程度で構いませんので研究会資料を購入頂けるとありがたいです.
※ 人工知能学会員の方は研究会登録により年間購読割引があります.
(https://www.ai-gakkai.or.jp/sig/announce/sig-registeration/)


【懇親会】
24日(火)の研究会終了後,17:30 より懇親会を企画しています.
御参加頂ける方は
https://forms.gle/36khNYgxVF8NxZuA6
からお申込み下さい.

 日時:2019年9月24日(火) 17:30-19:30
 会場:居酒屋ふる里 札幌総本店
    https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010102/1033756/
    北海道札幌市中央区北一条西 3-3-24 札幌中央ビル 4 F
 会費:4,000 円 (一般)
    3,000 円 (学生)

【照会先】
大久保 好章 (北海道大学)
E-mail: fpai_kanji [at] sig-fpai.org

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【プログラム】

[9月24日(火) (13:00 - 16:00)]
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セッション 1 (13:00 - 14:30)
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動的モード分解におけるモード数低減手法の実験的比較
○草場 彰・久保山 哲二 (学習院大学)

ネットワークフローを利用した Collective Flow Diffusion Model の
 効率的な推定
○赤木 康紀・西村 拓哉・田中 佑典・倉島 健・
 戸田 浩之 (NTTサービスエボリューション研究所) 

【招待講演 1】 知識工学者のための Wikipedia カテゴリの分析とその活用
吉岡 真治 (北海道大学)


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セッション 2 (14:45 - 16:00)
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pq-gramを用いた木構造間の距離の学習
○新藤 光 (京都大学)・西野 正彬 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所)・
 小林 靖明・山本 章博 (京都大学)

線形枝幅を計算する厳密アルゴリズムとフロンティア法への応用
○小林 靖明・中畑 裕 (京都大学)

グラフ同型に関する代表元のグラフを列挙するZDDの構築について
○大澤 賢悟・中畑 裕・湊真一 (京都大学)
 

[9 月 25 日(水) 9:00 - 10:45]
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セッション 3 (9:00 - 10:45)
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制約充足問題に対するACOの動的パラメータ調整の有効性の検討
○戸谷 太亮・水野 一徳・増金 拓弥 (拓殖大学)

【招待講演 2】 ラフ集合によるデータ分析と推論
工藤 康生 (室蘭工業大学)

【特別講演】 人工知能の基本問題:これまでとこれから
瀧川 一学 (理化学研究所/北海道大学)
 

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人工知能学会の研究会資料(第一種)の扱いについて(2015年度より)

2015年4月以降に人工知能学会第一種研究会に投稿された研究会資料は,
紙冊子に掲載されると同時に,学会事務局で資料ID(※1)を付与した上で
学会文献提供サイト「AI書庫」(https://jsai.ixsq.nii.ac.jp/ej/)上のPDF
ファイルとして閲覧可能となります.

発行日(※2)から一年間は,一本あたり(非会員 600円+消費税,学会員 300
円+消費税,登録会員 0円)にて販売します.一年間の保留期間(エンバーゴ)
後は無料購読できるようになりオンライン公開されます.

なおAI書庫上のデータには,標準的な識別子(番号)は付与されませんが,
一般的な検索エンジンや国立情報学研究所が提供するCiNiiなどから容易に
検索できるようになります.

(※1) 研究会資料ID付与規則の変更(2015年度より)

研究会資料ID(論文ID)の付与ルールを下記のように統一しました.

* 資料ID: [研究会名略称]-[巻(3桁)]-[号(2桁)] 例:SIG-SWO-021-03
* 巻: 研究会の通算の開催回数 例:21
* 号: 特定の回での論文の発表順 例:3
* 頁: 研究会毎に以下の何れかのポリシーで付与する.
* A)各回でページナンバリングしている場合は,そのページ情報を使用
* B)そうでない場合には,発表毎に「pp. 1-論文のページ分量」

(※2) 紙媒体の奥付に記載された発行日